2006年度版

「みんな」にとって、楽しい映画祭にするために
関西QueerFilmFestival実行委員会


●会場内は禁煙です。ビル内に喫煙所はありませんので、喫煙は屋外でお願いします。また、ホール内での飲食は出来ません。

●映画上映中は必ず携帯電話の電源をお切り下さい。

●写真撮影について……今の社会では、クイアであることが明らかになると不利益を受けることがあります。映画祭に来た人が安心して会場にいられるようにするため、実行委員会は個人のプライバシーを最大限尊重したいと考えます。

●いつでもどこでもトラブルは起きます。映画祭も例外じゃないよ!

いろんな考え方や立場の人が大勢集まるとトラブルは付き物。 だって私たち、常に自分と違う考え方の人を意識して行動しているわけじゃないですものね。
ある人には失礼に当たることを平気でやってしまうかもしれません。 例えば「自分のことを女だと思っているのにあの人に男として扱われて不愉快だった」とか。気づきにくいけど、セクハラなどの性暴力は同性間だって起こります!
そんな、いろんな差別や力関係に基づいたトラブルに出くわすかもしれませんってこと。

●気づきにくい力関係が、ここにもある。

例えば、日常生活でよく聞かれる、「好みの女子のタイプは?」「カレシいる?」などの質問って相手には悪気はないんですよね。
でもそこで何も負い目を感じずに、「同性が好きなの」って言える人はまだ少なくて、たいがい気分悪いというか、言えずに嘘をつくことになりませんか。
問答無用に異性愛を押し付けられて、肩身がせまい思いをする人が居る、というお馴染みの力関係ですね。
実は、そんないろんな押し付けや力関係が他にもたくさんあります。
普通に暮らしててももちろんあるし、クィアな人たちが集まっている場所でも起きます。
例えば、外見で勝手にその人を「女/男扱い」したり、「女や男以外の性別の人」やバイセクシュアル、Aセクシュアル(異性も同性も性愛の対象としない、性愛対象ってのがそもそもない)の存在を無視したり、「女」ってことだけで、意見が通りにくかったり・・・・他にもまだまだ。
私たちは「男女という制度」の中で暮らしているがために、そこから派生する様々な差別を、自分でも知らない間にヤッちゃってることもあるわけです。気をつけていても、やってしまうことがあるんです。

●それは性に関係してない事でも、たくさんある!

考えてみると例えば、「障がい」が無くてアタリマエ、とする雰囲気や、日本人でアタリマエ、という雰囲気、年上だとか、有名人だとか、業界歴が長い、などなど、いろんな差別や力関係が、私たちの暮らしには蔓延していますね。

●あなたは「イヤだ!」と思ったら「イヤだ!」と言えます。

そんな力関係に巻き込まれた時、黙ってなくていいです。
誰でも、どこでも、誰にでも、自分がされてイヤなことをされたら、相手に直接「イヤ!やめて!」と言っていいのです。
そう言う権利が誰にでも、あなたにも、あります。
セクハラや性暴力を受けた時、黙ってなくていいのです。
また、「イヤだ!」と言う事で、この場の雰囲気を壊してしまうのでは?というお人好しな気づかいなど、必要ありません。
あなたは「イヤだ!」と思った自分を気づかう必要があります。

●そんな時、話し合う、という手もあります。

お互いの意見や認識が違っていた時。「イヤだ」と思った時。「イヤだ」と言われた時。話し合うという手もあります。
その時、第三者である映画祭実行委員が立ち会うことで、冷静な話し合いがしやすくなるかもしれません。
お近くの実行委員まで声をかけてください。

●でも「イヤだ」と言えない時もある。

すぐにその場で「イヤだ」と声を上げられないこともあると思います。
それは特に相手が力を持っている(と感じた)時に多いです。
後日、実行委員に「隣の席の人とこんなことがあってイヤだった」などと言って頂いても構いません。
実行委員会として出来ることは原則として映画祭会場での対応だけですので、事後の場合ご意見をお聞きするだけになると思いますが、頂いたご意見は次回以降の映画祭の参考にさせていただきます。

●実行委員会の責任。

映画祭の会場で何かあった時、お近くの実行委員まで言ってもらえれば、当事者同士の話に立ち会います。
また、主催者である実行委員会は、イベントの運営者なので、会場をしきったりする意味で力を持っていますが、実行委員会やスタッフも、人間なので、間違ったことをするかもしれません。
実行委員会のやり方など関して、ご意見などあれば、遠慮なくお寄せ下さい。

●何なの?この文章は。

この文章の背景をご説明します。 私たち映画祭実行委員会は、ただ単に映画を上映するだけでなく、映画祭の会場にいる「みんな」にとって楽しい映画祭を創りたいと考えています。
また、映画祭会場で最も力を持っている実行委員会は、映画祭を「みんな」が楽しめるものにするよう努力する責任があると思います。
「みんな」で共にいるために、つい忘れがちな大事なことを確認するために、実行委員会でこの文章を作り配布しています。
(趣旨としては、その場で一番責任のある立場のものが、その場でセクハラなどの問題が起きないように努力する義務がある、ということ。「男女雇用機会均等法」が「セクハラ対策の措置」を事業主に義務化し、企業や大学などが「セクハラガイドライン」などを創っているのと同趣旨のものです)

●ご意見窓口(2006年8月末まで)

以下の連絡先にご連絡頂ければ、担当者の責任で実行委員会の会議で議題として取り上げ、対応をします。
また、誰でも映画祭実行委員会のミーティングに参加して、意見を言い、提案することができますので、お気軽にご参加下さい。
映画祭をもっと楽しく、もっと楽しむために、みなさんのご意見、ご参加、お待ちしております★

info[at]kansai-qff.org(※担当者の名前A)
volunteer[at]kansai-qff.org(※担当者の名前B)
booth[at]kansai-qff.org(※担当者の名前C)
press[at]kansai-qff.org(※担当者の名前D)
ticket[at]kansai-qff.org(※担当者の名前E)
電話の場合 070-●●●●-●●●●(※担当者の名前A)



※注:この文章は、2006年度の関西クィア映画祭の会場で実行委員会が配布したチラシをテキストにしたものです。

※注:末尾の名前部分については、現状と異なっていますので、抹消してあります。また「@」を「[at]」に置き換えてあります。


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